負
僕はなくてもいいんじゃないかと言った。あなたはあった方がいいと、念の為使わせてと言った。だから使ったのだ。それでも背負うのは僕だった。きっとあなたは自分のことなんだからと言うだろう。中途半端にしたのはあなたじゃないか。
酒
酒を飲んだ勢いで、口を開けば批難文句ばかりの人なんか嫌いだ。自分はひと仕事終わったからって、スッキリしたからって、1人で気持ちよくなって人に当たってんなよ。
嗟
「今日はありがとう。最後に一緒にプレーできて嬉しかった。大学でも頑張ってね。」なんて気の利いた言葉がスラスラ言えたならよかったのに。別れ際、頭の中をめぐりめぐってその場で出たのは「お疲れ様でした。」のたった一言。果たして上手く笑えていただろうか、微塵ほどの自信もない。自分で突き放して壊した距離を最後の最後まで戻せずに終わった。手の届くところにあったのに僕が自分で壊したんだ。初めからありえないと分かっていたものだと言えばその通りだが、それでも味わえた10の幸せをゼロにしたのは自分だった。彼女にもやりづらさを感じさせたことだろう。後悔とは先にたたないのが常なのだろうか。
さよなら僕の片想い。
現
どうやら朝目を覚ましてから半日が経った。
僕はあまり夢を見ないタイプらしい。正確には見ても覚えていないだけなのだそうだが。
そんな僕もたまには夢を見る、1年に1,2回ほど。それが今日だった。大抵夢を見ても現実離れしているが、今日に限ってやけにリアルだった。重くて苦しい夢だった。
夢と言うくらいなのだから、1年に数回しか見ないのだから、ステキなものであって欲しかった。今年もう一度あるかないか、次の夢はステキなものであらんことを。
積
積み重ねの重要性。土台が大切だ、何度言われたことだろう。「大切」とはどのくらいなのだろうか、なんて考えてさんざん逃げてきた積み重ねがやってきている。よくもわるくも積み重ね。大切だとは教えてくれるけれども、どう大切なのかは何も教えてくれない。どれくらいの強度で、どこを重点的に、どれくらいの範囲で…尋ねだしたらキリがない。あぁ、こうやって今日もまた逃げるのだ。もう逃げてはいけないと分かっているのに。