「今日はありがとう。最後に一緒にプレーできて嬉しかった。大学でも頑張ってね。」なんて気の利いた言葉がスラスラ言えたならよかったのに。別れ際、頭の中をめぐりめぐってその場で出たのは「お疲れ様でした。」のたった一言。果たして上手く笑えていただろうか、微塵ほどの自信もない。自分で突き放して壊した距離を最後の最後まで戻せずに終わった。手の届くところにあったのに僕が自分で壊したんだ。初めからありえないと分かっていたものだと言えばその通りだが、それでも味わえた10の幸せをゼロにしたのは自分だった。彼女にもやりづらさを感じさせたことだろう。後悔とは先にたたないのが常なのだろうか。

 

 

さよなら僕の片想い。